丹波市教委に「小中一貫」提言 青垣の考える会

2012.03.15
ニュース

  「青垣地域のこれからの教育を考える会」 (足立宏之会長、 29人) が12日、 青垣地域の学校運営に関する提言案を市教委に提出した。 同地域の児童・生徒数の減少を踏まえ、 現在の地域4小学校と中学校を 「施設一体型の小中一貫教育校」 に統合するのが望まれるという内容。 足立会長は提出に際し、 小田繁雄教育長に 「小中一貫教育の、 一日も早い実現を」 と述べた。 小田教育長は、 「提言を受け止め、 次の学校運営を考えていきたい」 と応じた。

 2010年度に遠阪小で1つ複式学級ができ、 市教委の要請で同年、 地域住民と教育関係者らが同会を組織。 ▽地域4小学校の統合▽地域小・中学校一貫教育▽小規模校ネットワーク―の3案で将来の青垣地域の学校運営を考えてきた。

 学校統合は、 小規模教育の良さが失われるとしながらも、 小学校の複式学級を解消し、 学年2学級の規模とするには 「有効」 とした。 小中一貫教育は、 9学年の合致した体制が、 教育向上に効果を発揮すると判断。 学校間の合同活動で小規模校のデメリットをうめる 「小規模校ネットワーク」 は、 利点があるも、 教員と児童の負担増で効果的でないとした。

 同会は3案の検証から、 小中一貫校による同地域の教育環境を整え、 生徒数の減少が著しい中学校を含め、 これからも同地域に幼・小・高を残す提言案を作成している。

 公立小中学校の一貫教育は県内には1例のみで、 「施設一体型」 はない。 同提言案を受け、 市教委は新年度中に同提言案の実現可能性を考える 「検討委員会 (仮称)」 を立ち上げる。 今年度中に山南地域の考える会も提言案を提出し、 新年度には市島地域でも考える会が組織される。

 1月に4小学校区で説明会を開き、 住民からの意見を踏まえ中身を検討したが、 字句修正で、 大きな変更点はなかった。

 足立会長は、 「住民説明会に出した際の内容で、 提言案は十分に住民の総意であると判断している。 子どもの教育環境を整えるのは大人の責任。 これから 『考える会』 が設置される他の地域でも、 それを念頭に考えていけばいいと思う」 と話していた。

 

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