板金技能で全国銀賞 得意の溶接生かす「細見鉄工」

2012.03.18
ニュース

 精密板金を手がける細見鉄工 (丹波市氷上町横田、 谷口浩平社長、 34人) が出品した 「LED照明器具本体・パネル枠」 が、 板金技能を競う国内最大級の大会で、 最優秀の金賞 (1点) に次ぐ銀賞 (1点) に選ばれた。 初出品の昨年度の奨励賞から2つランクアップした。

 金属加工機械の設計開発などを手がけるアマダ (神奈川県伊勢原市) が運営する職業訓練法人アマダスクール主催の 「優秀板金技能フェア」。 全5部門で146点 (国内119点、 海外27点) の出品があり、 同社は 「溶接を主体とする組立品の部」 に出品した。

 業務で手がける空港通路や駐車場に使われる直方体の照明灯を、 同社が得意とする電気溶接技術を用い、 銅鐸を半分に切ったような楕円型に。 展開図にそってステンレスの板から切り出し、 底と天板で異なる歪曲を図面どおりに曲げ、 溶接、 磨いて仕上げた。

 社内でコンクール用にチーム 「glitters」 (山本雅一リーダー、 6人) を立ち上げ、 4カ月ほどかけ制作。 山本リーダー (33) は、 「銅賞以上をねらっており、 上出来。 もっと上をねらう」 と言い、 同チームの井上圭史さん (33) は 「仕上げは、 ウチの方が良く見えた。 見た目の奇抜さ、 アイデアがもっと必要」 と、 来年を見据えた。

 谷口社長は、 「大会参加を通し、 社員の技術が高まった。 視野が広がり、 いい刺激になっているよう」 と、 若手の奮起を喜んでいた。

 同社は国家資格の 「工場板金」 の試験会場に使われており、 社内でも有資格者の育成に取り組んでいる。 今年度は1級に2人、 2級に3人が合格。 また、 中央労働災害防止協会主催の中小企業無災害記録の銀賞 (4300日) に挑戦しており、 8月に到達する見込み。

 

関連記事