丹波市長と市農業委員会との懇談会が5月22日、 市春日庁舎で行われた。 委員39人が出席し、 有休農地の解消や特産振興、 丹波ブランドを求める企業参入などに対する市の考え方を問う意見などが相次いだ。
昨年10月に提出した、 市の農業施策に関する建議書を受け、 市が新年度施策にどう反映させたかを確認する意味で毎年開かれている。 市当局からは、 辻重五郎市長、 農政担当部署の幹部職員らが出席した。
丹波ブランドを求め、 市内で広い農地を探す企業が出始めていることへの市の考え方を問う意見に対し、 市は、 「拒否すべきものではない。 ただ、 企業は営利を目的とするため、 利益が出ずに撤退した後の農地を考えると積極的にもなれない。 まずは農業委員に話を通すようにしている」 と説明した。
また、 TPP (環太平洋経済協定) に対する市の考え方を問う意見では、 辻市長は、 「丹波市は農業が基幹産業であり、 『絶対反対』 の立場にいる。 市長会などの席でも声を大きくしていきたい」 と話した。
このほか、 「遊休農地を解消するための制度を説明する場を設け、 何とかしようという気運を盛り上げるべき」 「学校給食における 『地産地消』 を、 もっと目に見えるかたちで進めるべき」 「(国の施策で始まった) 『人・農地プラン』 を、 活発な集落に対し、 もっと積極的に働きかける必要があるのでないか」 などの意見が出ていた。