絶滅危惧種を確認 柏原「ナチシダ」・山南「ナガレホトケドジョウ」

2012.07.01
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 青垣いきものふれあいの里(丹波市青垣町)は6月27日、 県版レッドデータBランクに指定されている 「ナチシダ」 の群生地と、 環境省レッドデータ絶滅危惧IB類、 県版レッドデータブック2003で絶滅危惧Bランクに指定されている 「ナガレホトケドジョウ」 の繁殖地をいずれも市内で見つけたと発表した。

 ナチシダは、 同施設が主催し、 6月2日に丹波市柏原町上小倉で開いた 「シダ観察会」 の参加者が見つけた。 県内で確認された自生地は4カ所目。 数年前に青垣町東芦田で1株見つかったことがあるが、 その後絶え、 現存するのは3カ所のみ。

 全体が五角形をした大型のシダ植物で、 国内では千葉県以西の太平洋沿岸に生息し、 県内では西播と淡路に群生地がある。

 観察会開始前に近くを散策していた参加者が偶然見つけた。 沢沿いに約50メートルにわたり100株ほどが群生。 若い株もあり、 自生していると見られる。

 鈴木茂・県立人と自然の博物館研究員は、 「理由は分からないが、 丹波市ではなぜか以前から暖地性のシダがたまに見つかっている」 と言い、 「ナチシダはシカが食べない。 他の植物がシカに食べられたことで、 姿が目立ち見つかったのでは」 と話した。

 ナガレホトケドジョウは、 5月29日に同市山南町谷川の山深くの小川で水源を探していた男性が捕まえ、 同施設に連絡した。 持ち帰り確認したところ、 ▽口先から目元にかけて黒い線がある▽口の下からお腹にかけて朱色が見られる▽ホトケドジョウにはある全身のはん点がない―など、 同ドジョウの特徴が強く出ており、 同定した。 その後、 男性の案内で捕獲場所を訪れ、 稚魚を含め10数匹を捕獲。 松井久信同施設長は、 「稚魚もおり、 自然繁殖していると推測できる」 と話した。

 同施設によると、 市内には何カ所か生息場所があるという。 7月9日からの 「淡水魚展」 で、 ナガレホトケ、 ホトケ、 シマ、 ドジョウの4種類のドジョウを展示することにしている。

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