県森林動物センターは9月25日、 県内で行ったドングリ類の豊凶調査の結果を 「全体としては豊作」 と発表した。 ドングリ類は豊作の見込みだが、 冬眠前のツキノワグマがエサを求めて人里へ出没する可能性もあるとして、 登山やキノコ採取などで山に入る時や集落でもクマ被害に遭わないよう注意喚起している。 クマの目撃・痕跡情報 (9月18日時点) は、 丹波地域で9件。 県全体で397件。
ブナ、 ミズナラ、 コナラの3種を調査。 ブナのみ6段階で一番下の 「大凶」 で、 ミズナラ、 ナラは、 上から2番めの 「豊」。 全体も 「豊」 にした。 ただ、 地域によってバラつきがあるという。
2001年に県の調査開始後、 ドングリ類は隔年で豊作、 凶作を繰り返しており、 本来今年は、 クマの出没が多くなる凶作の年だが、 本来豊作だった昨年が凶作で、 今年が豊作と、 これまでとは違った流れになっている。
県全体では、 5―7月にかけてクマの目撃・痕跡件数は過去最多だったが、 大凶作でクマの出没が相次いだ2年前と比べ、 8月以降は件数が減っている。
同センターは、 不要なカキの木の伐採や、 実の収穫、 果樹園への電気柵の設置、 生ごみを屋外に置かない、 山に入る際は、 ラジオや鈴を携帯する―などの対応を呼びかけている。