衆議院選挙の公示を前にした12月1日、 兵庫5区立候補予定者4氏による公開討論会 (豊岡青年会議所主催) が但馬空港ターミナルビル多目的ホールで行われた。 民主党の梶原康弘氏、 自民党の谷公一氏、 日本共産党の平山和志氏、 日本維新の会の三木圭恵氏が出席。 税と社会保障の一体改革、 エネルギー問題、 TPP協定交渉問題などをテーマに意見を戦わせた。
税と社会保障の一体改革について、 平山氏は 「内需を拡大することが大事で、 消費税をあげても税収は増えず、 景気は冷え込む」、 梶原氏は 「増税だけでなく、 次の時代の基盤となる経済成長と歳出削減を同時に行うべき」 とした。 三木氏は 「税の 『見える化』 をしないと、 国民に納得してもらえない。 経済対策を含め、 考えるべき」 とし、 谷氏は 「年金、 医療、 介護がしっかりとした、 安心な持続可能社会をつくるための増税だ」 とした。
エネルギーと原発の問題について、 梶原氏は 「原発に依存しない社会をめざすべきだ。 再生可能エネルギーにより依存度を下げていくべき」 とし、 三木氏は 「セーフティネットを考え、 原発は国防とあわせて考えていくべきだ」 と述べた。 谷氏は 「脱原発はベストかもしれないが、 2―3倍にもなる電気料金に、 人々の暮らし、 企業が耐えられるのか。 今の時点で 『何年後 (に原発廃止)』 というのは危ない」 と言い、 平山氏は 「原発は即廃止すべき。 再生エネルギー分野は経済活性化に結びつけられる」 と話した。
TPP協定交渉問題について、 三木氏は 「交渉するのはよいが、 国益を損なう場合は降りるべき」、 谷氏は 「聖域なき関税撤廃とする限り、 交渉そのものに反対だ」 とした。 平山氏は 「アメリカの言い分を聞くのがTPPの本質。 日本の根本的な構造、 ルールが根本から崩される」 とし、 梶原氏は 「アジアの成長を日本に取り込む経済連携は進めるべきだが、 アメリカの経済対策であり、 日本の文化、 社会のあり方を変えてしまう」 と話した。