兵庫県の丹波市水道部職員の虚偽有印公文書作成、 同行使事案を受け、 市は2月15日開会の市議会臨時会で、 辻重五郎市長の給料月額 (3月分) を30%相当、 永井隆夫副市長の給与月額 (同) を10%相当減額する条例制定案を提案したが、 賛成8、 反対11で否決された。 議員からは、 提案するタイミングを疑問視する声や、 事件の総括に第三者の目が入っていないことなどを指摘する声があがった。
辻市長は、 「関係した職員3人を告訴しており、 捜査の状況を見てから自身の処分を判断すべきと考えていたが、 告訴から5カ月が経ち、 今年度を総括する年度末を迎え、 自身の監督責任を明らかにする時期だと判断した」 と提案理由を説明した。
これに対し、 議員からは 「市長の任期が終わる前でさえ、 『司法の判断が出るまでは』 と自らの処分を先延ばしにしてきた。 年度末だからというのは理由にならない」 「第三者委員会による答申に基づいた処分であれば納得できるが、 そうではない。 提案に対して判断する材料が乏しい」 などの指摘があった。
辻市長は取材に対し、 「自身としては、 提案の中身、 タイミングともに適正だと考えている」 と話した。 議員の判断は次のとおり (敬称略)。
▽賛成=足立克己、 太田一誠、 太田喜一郎、 山本忠利、 土田信憲、 木戸節美、 坂谷高義、 垣内廣明▽反対=西本嘉宏、 西脇秀隆、 荻野拓司、 平井孝彦、 前川豊市、 横田親、 林時彦、 藤原悟、 田坂幸恵、 岸田昇、 臼井八洲郎