兵庫県丹波市青垣町文室の旧神楽保育園跡地に建設された、 丹波地域初の児童養護施設 「睦の家」 が4月1日に開所するのを前に、 3月23、 24の両日、 内覧会が開かれ、 住民が真新しい施設内部を見学した。 定員30人で、 19人からスタートする。
朝来市の社会福祉法人 「南但愛育会」 が運営する。 1956年に同市に開設された児童養護施設 「若草寮」 (定員60人) が老朽化したことから、 より家庭に近い住環境をと、 青垣に新たに土地を求めた。 若草寮 (定員30人) も移転新築し、 2施設体制とする。
敷地面積7280平方メートル、 鉄骨造2階建ての施設は、 延床面積1367平方メートル。 幼児、 中高生女子、 男子小学生、 男子中高生の4ユニットからなり、 幼児以外は個室。 ユニットごとに、 居間に当たる共有スペースがある。 これまでは4―8人部屋だった。
1階には、 保護者が急病などで 「短期間預かってほしい」 といった市町からの要請に応えるショートステイに使う部屋があるほか、 2階には、 親と子が一緒に過ごせる、 風呂、 トイレ、 台所付きの多目的ルームもある。
4月1日当初の入所者は、 2―18歳。 こども園に通う園児が1人、 それより年少が3人、 児童7人、 中学生3人、 高校生5人。 1人以外は、 「若草寮」 からの引越し。 職員は、 児童相談員、 保育士らが常駐。 嘱託込みで23人が勤務する。
風呂も大風呂から家庭用サイズに変わり、 全員がそろう食堂とは別に、 少人数で調理ができる台所を各ユニットに備えた。 総工費約2・4億円。
太田浩之施設長 (51) は、 「温かく迎えて頂いて、 大変感謝している。 施設だけで健全育成はできず、 地域、 学校のご支援をお願いしたい。 自然と人情にあふれた土地で、 のびのび自立に向け成長してもらえれば」 と話していた。