兵庫県の丹波市青垣地域市立小学校統合準備委員会 (足立仁委員長、 35人) の全体会が3月18日、 青垣住民センターで開かれ、 用地選定にあたっていた専門部会 (足立英俊部会長、 15人) が、 施設整備に時間がかかり、 開校時期が遅れることを理由に、 青垣中の隣接地とすることは困難と報告、 隣接地以外に用地を求める考えを伝え、 承認された。 再度専門部会で用地選定に入る。
今月4日に開かれた第4回専門部会で、 同中に隣接する農地と山を削って用地を確保する案について、 事務局の市教育委員会が 「文化財調査などで、 統合小の完成は早くても平成33年度ごろになる」 「山を削らない場合でも、 平成30年度ごろになる」 との見通しを示したことを受け、 全体会にはかった上で方向転換を決めた。 開校年度をいつに設定するかの議論は行われなかった。
全体会では、 同様に新校舎建設に向けたスケジュール表が配布され意見を募った。 同準備会が発足した当初、 平成27年度に開校できるとのスケジュールが示されていたとの委員の指摘に、 市教委は、 「 (既存施設を活用した) 最短スケジュールを示した。 今年度の用地決定が難しくなったので、 現状で最短は、 平成28年度になる。 新たに用地を求めた場合は、 様々な規制をクリアする問題が生じる」 と説明した。 足立英俊部会長は、 「既存施設を利用した場合 (との前提があったことが) 今になって分かった」 と述べた。
足立仁委員長は、 「用地売買契約がまとまれば、 話は早いと思っていた。 甘かったかもしれないが、 (隣接地にすることの) マイナス要因が専門部会で提示されたことには納得していない」 と苦渋の判断との考えを示した。
同専門部会で1月から4回、 部会を開催。 同中隣接地を第一候補地にと考えてきた。 裏山の掘削と、 隣接農地の買収で必要面積を確保しようとしたが、 文化財調査を3カ所で行わなければならないこと (2年かかる見通し)、 保安林解除 (同1年) や農振除外 (同1年)、 造成工事 (同1年) など、 時間がかかることが示された。
同準備会、 専門部会とも、 「同一敷地で小中一貫型を理想とする」 という、 「青垣地域の教育を考える会」 の提言の主旨の実現をはかるべく、 隣接地への統合小学校建設を考えていたが、 方向転換を余儀なくされた。