2025年までに1万2000人減 丹波市の人口推計

2013.03.07
ニュース丹波市


 丹波市は、 2010年の国勢調査を基準とし、 15 (平成27) ―25年 (同37) の市の人口を推計した。 10年調査で6万7757人だった人口は、 25年には約1万2000人減の5万5739人 (※) となり、 10年比82・3%となる=表参照。 現在、 作業を進めている 「第2次市総合計画」 策定のために用意した基礎データで、 市企画課は、 「市の将来像を描く総合計画を策定するにあたって、 人口をどうとらえるかは最大のポイントであることは間違いない。 これから議論していく」 としている。

 年齢別=表参照=では、 年少人口 (0―14歳) は、 10年比で約3300人減の6140人、 生産年齢人口 (15―64歳) も同約1万人減の2万8866人となる。 一方、 老年人口 (65歳以上) は同約1200人増加。 人口構成比では、 年少人口が約3、 生産年齢人口が約6減るのに対し、 老年人口は約8上昇し、 少子高齢化社会の進行を裏付けている。

 地域別では、 2025年には春日、 山南地域が1万人を切り、 青垣地域は5000人を割る。 人口の一番多い氷上地域でも2500人近い減少が見込まれる。

 世帯数では、 子どもが実家を離れて家を建てるケースなどが要因で増加傾向にあったが、 15年度からは減少に転じる。 1世帯当たりの人数も3人を下回り、 25年には2・5人になる。

 就業人口は、 25年には約7500人減の2万5190人となり、 第1、 第2次産業の減少はさらに進む。 市の基幹産業である農業は衰退し、 それに伴う農地の荒廃などが一層深刻化しそうだ。

 人口減少が著しい青垣地域 (自治会数47) の25年の人口 「4769人」 に構成比などをあてはめると、 1自治会の人口は平均約100人で、 約40軒で自治会を維持していく。 46人の若者や働き盛りの世代が10人の子どもを守り、 44人の高齢者を支える。 約半数は勤めに出て、 村の農地は最大6人の農家に守ってもらう社会となる。

 第1次総合計画では、 計画期間である14年の人口を、 「目標人口」 という表現で 「7万人」 としている。 市企画課は、 「これまでは 『少子化対策』 なら子育て支援などを指していたが、 今後は住宅、 雇用、 地域づくりなど、 関連する分野を広げて考える必要があるだろう」 としている。

 

 ※人口推計 コーホート要因法を採用。 同年 (同期間) に出生した集団ごとの時間変化 (出生、 死亡、 移動) を軸に人口の変化をとらえる方法。 人口減少を厳しくとらえた 「低位」 から、 過去10年間における高比率を採用した 「高位」 まで3段階で推計した。 記事中は、 中位の人口を記載。

 

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