仲間と月1回手作り市 2度のがん乗り越え 春日の山内さん

2013.04.25
ニュース丹波市

写真・自身が制作した竹細工の店を出店する山内さん。子ども好きで、店に寄った子どもともすぐにお友だち=道の駅丹波おばあちゃんの里で

 自宅に竹細工の工房をもつ兵庫県丹波市春日町広瀬の山内末行さん (70) ら3人が、 毎月第3土曜日 (午前10時―午後4時) に道の駅丹波おばあちゃんの里 (同市春日町七日市) で手作り市 「絆」 を開いている。 アクセサリー、 布小物などの手作り作品を販売する30ほどのテントが並ぶ。 山内さんは2度のがん手術を乗り越え、 なお精力的に竹細工の創作を続けており、「人との出会いにパワーをもらっている」 と話している。

  「絆」 は、 篠山市のお菓子の里であった手作り市で知り合った福知山市、 加東市の仲間と一緒に、 昨年10月から始めた。 当初は10ブースほどでスタートしたが、 仲間が仲間を呼び、 今では出店者は3倍に。 「絆」 はより強固になっている。

 山内さんは、 竹細工歴25年。 手作り市ではカエル、 タコなどのかわいらしい作品を、 テーブルいっぱいに並べて販売している。 福知山市、 西脇市などの手作り市にも出品しているほか、 丹波市内や福知山市などの小学校で子どもたちに物づくりの楽しさを伝えている。

 一昨年に肺がんを、 昨年に膀胱がんを患った。 たび重なる健康不安に、 ひどく落ち込んだ時期もあったが、 救ってくれたのは竹細工だった。 寝込んでしまってはだめだと竹細工に打ち込み、 学校訪問を続けたり、 手作り市の運営にかかわっていると 「しんどいのを忘れる」 と笑う。

 手作り市でテントを並べるうちに、 出店者同士で仲間意識が生まれる。 「自分も出店したい」 といった新しい出会いもある。 儲けよりも客との何気ない会話が楽しみだ。 手作り市に立ち寄った客の中には、 竹細工を習いたいと、 遠方から自宅を訪ねて来た人もいた。 「人との出会いが何より楽しい。 子どもたちやお客さん、 手作り作家との出会いにパワーをもらう」 と話す。

 出店者も募集中。 「今は道の駅に訪れたお客さんをあてにしているが、 手作り市を目当てに道の駅に来てもらえるようになりたい」 と目標を話していた。 次回は5月18日。 山内さん (TEL090・8827・4673)。

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