兵庫県篠山市城東地区の住民約40人が集まり、 地域に伝わる唄や踊りを継承していこうと 「城東音頭・みつ節保存会」 を結成。 4月27日、 城東公民館で発会式が行われた。 同保存会会長の山口由喜子さん (72) =篠山市県守=は、 「保存会のみんなで一致団結し、 この素晴らしい地域の唄と踊りを末永く継承し、 大切に育てていきたい」 とあいさつ。 この2つの唄と踊りを城東地区のシンボルとするべく、 「古いものの良さを認識し、 力強く未来に引き継いでいこう」 と誓い合った。
城東音頭は、 1955年に日置・雲部・後川の3村が合併し、 城東村として発足したとき、 「新しい村にふさわしい歌を」 と募集し、 作られたもの。 現在まで、 三味線と唄の 「ゆきの会」 と、 踊りの 「まどか会」 が、 地域のイベントなど、 事あるごとに披露して伝えてきた。
「みつ節」 は、 デカンショ節の元唄といわれ、 江戸時代中期から大正時代にかけて、 市内各地の盆踊りの場などで歌い踊られてきたが、 時代の移り変わりとともに途絶え、 「消え去った幻の民謡」 となった。 しかし、 民謡研究家らの調査活動により、 大正時代までみつ節を受け継いでいた後川新田で再興の機運が高まり、 78年、 約60年ぶりに復活した。 現在は後川地区の夏祭りで踊られている。
同保存会の活動は、 今月11日からスタート。 毎月第2土曜日の夜に練習する。 7月に開催予定の 「郷土のうたまつり」 での初舞台を目標に、 毎回2時間の練習を重ねていく。 このほか、 地域の夏祭りなどのイベントや、 城東小学校の運動会などへの参加を予定している。