県森林動物研究センター (丹波市青垣町沢野) がツキノワグマの出没情報などをまとめた。 県民からの目撃・痕跡情報は、 9月19日現在で331件。 5―7月にかけては過去最多だったが、 8月以降は大量出没年だった2010年の806件と比較すると少ない。 同センターでは、 「地域によっては、 冬眠前のクマが餌を求めて人里に出没する可能性がある。 ハイキング、 登山、 キノコ狩りなど、 クマの生息地域に出かける時や、 集落周辺でもクマの被害に遭わないように十分注意を」 と呼びかけている。
4月からの目撃・痕跡件数は、 丹波地域は5―6月が各6件、 7月が3件、 8―9月 (19日まで) が各1件の17件。 2001年から今年度までの年度比較では、 県全体で大量出没年になった10年は丹波地域でも68件と最多だった。 翌11年は8件、 12年は12件と少なかったが、 今年は9月半ばで17件を記録した。
同センターは、 クマの被害対策として、 「山林に行く時は音の出るものを携行する。 クマは日の出、 日の入りの時間帯に採食行動が活発になり、 夜間は行動が大胆になる。 人里でも夕方から朝までの外出には注意し、 特にカキやクリの木の近くなど、 クマが出没しそうな場所に近づかない」 と注意を促している。
また、 ▽ごみを野外に置かない▽食べ物を屋内に収納する▽不要なカキ、 クリの木は伐採する▽クマが潜みやすいヤブは刈り取る▽クマに出あったら周辺住民に知らせ、 安全を確保し市役所に連絡する▽夜間にクマが木に登っている場合は、 無理に追い払わず山に帰るのを待ち、 防護対策を行う―など、 身の回りからクマ除け対策を求めている。
目撃・痕跡情報は、 市役所へ。 同研究センターのホームページ (http://www.wmi-hyogo.jp/) でも県内全般の情報を公開している。