篠山の魅力的な景観や残しておきたい風景を多くの人に伝えようと、 篠山市が実施している 「第3回ささやま景観写真コンクール」 で、 同市住吉台の相原弘臣 (ひろおみ) さん (70) の作品 「準備中」 が最優秀賞に輝いた。 相原さんは 「まさか最優秀賞をいただけるなんて。 とてもありがたく思います」 と喜んでいる。 10月27日午後1時半から、 篠山市民センター (黒岡) で開かれる 「篠山景観フォーラム」 で入賞全10作品が展示される。
今年のコンクールのテーマは 「篠山の夏」。 市内外から66点の応募があり、 最優秀賞1点をはじめ、 優秀賞3点、 創造農村まちづくり賞2点、 入選4点を選んだ。
相原さんの作品は、 毎年8月に行われている波々伯部神社の例祭での一コマを写したもの。 伝統の装束に身を包んだ9人の稚児たちが、 3年ごとに奉納される円錐形の曳山 (ひきやま) 「キウリヤマ」 を迎えるべく、 境内入り口付近に横一列に並んで、 お囃子の準備をしている模様を撮影。 祭りのにぎわいが伝わってくるような一枚に仕上がっている。
相原さんが写真を始めたのは、 小学6年生のとき。 修学旅行を控えていたころに父親から小さなカメラをプレゼントされたことがきっかけで、 以後、 さまざまな学校行事を写してきたという。
大人になってからも、 「どこに行くにもカメラを携帯し、 日記を書く感覚で写真を撮っています」。 デジタルカメラになった今でも写真データをパソコンの中に入れっぱなしにせず、 必ずプリントしてアルバムにとじている。 さらにアルバムを 「生活」 や 「旅行」 などのカテゴリーごとに分けて保管し、 その数はそれぞれ30数冊にもなるという。
最近の関心事は、 祭りをはじめとする民俗芸能や歴史文化など。 丹波地域を中心に全国各地に出かけ、 写真に収めている。
「私の写真は、 あくまで記録写真」 と相原さん。 「 『作品をつくろう』 と意識して撮ったことはないが、 最近になってたまたま良い写真が撮れたときには、 コンテストに応募するようになりました」 といい、 「これからも、 マイペースで写真を楽しんでいきたい」 と話している。