ツキノワグマの痕跡が相次いで見つかっている丹波市氷上町鴨内で、 12月9日までに新たに3カ所のカキがクマによって食べられているのが見つかり、 計5カ所になった。 川と県道で隔てた集落の南北にまたがっており、 最初の痕跡が見つかってから20日近くたっても出没が続いていると見られることから、 同自治会は9日、 丹波市にクマの捕獲を要請するとともに、 住民に残ったかきをもぐよう放送で呼び掛けた。
同集落で最初にクマのふんが見つかった (11月20日) 場所で9日朝、 樹高5メートルほどのカキの木が折られ、 カキが食べられた。 8日の日中は無事で、 8日夜から9日明け方にかけて被害に遭ったとみられる。 カキを求めて木の先端まで登ったと見られ、 根元から3メートルほどの高さにある直径5センチ弱の枝を折っており、 食べ残したカキが散乱していた。 中には、 クマの爪跡が残るカキもあった。 近くを調べたところ、 同自治会公民館裏手のカキも食べられていた。
7日には、 公民館から川を隔てた集落の北側、 クマに社が破壊された神社近くでもカキの被害報告があった。 前日に落ち葉を清掃しており、 6日夜から7日朝に現れた模様。 神社の東にある寺のカキの木にもよじ登った爪跡が見つかった。
大木滝夫自治会長は、 「長くとどまっているようだ。 不安に感じている。 何とかならないものか」 と苦慮している。
クマの捕獲には、 県の許可が必要で、 丹波市は丹波農林振興事務所と協議している。
丹波市には10日までに、 新たに青垣町中佐治でもクマの足跡らしきものが見つかったと報告が寄せられた。