丹波市水道部職員が設計業務の終わっていない委託会社に全額支払っていた不適切な事務処理が、 職員3人を告訴した昨年9月以前の、 2010年度にもあったことが新たに判明した問題で、 辻重五郎市長は9日の市議会定例会で、 「関係した職員を追加処分する方針で、 その際には自分で自分を処する」 との考えを明らかにした。 林時彦議員の一般質問に答えた。
昨年の事案を受けて立ち上げた調査特別委員会の委員長を務めていた林議員は、 不適切な事務処理が 「常態化している」 ことを指摘した同特別委の報告書の所見を問い、 市長自らの責任の取り方を尋ねた。
辻市長は、「『これ以上はない』と言いながら、 新たな事実が発覚した。 事務管理や執行体制に問題があったことはご指摘のとおり」 と認めたうえで、 「組織全体の問題として早期に改善しなければならず、 私自身の責任も重い」 とし、 職員の追加処分とあわせて自らの処分も行う考えを示した。
事実究明を優先し、 提案を取り下げた建設部下水道課と水道部の統合については、 「安定的な運営と市民サービス向上のために必要と考えている。 特別委の提案などは謙虚に受け止め、 組織統合を進めていく」 とした。
辻市長は今年2月の市議会臨時会で、 昨年に発覚した事案の責任をとり、 給料月額 (3月分) を30%相当減額する条例制定案を提案したが、 議員から提案するタイミングを疑問視する声などがあがり、 賛成8、 反対11で否決されている。
丹波新聞社の取材に対し、 辻市長は、 「結果的には否決されているが、 その時よりも責任は重く感じている」 と話した。