五輪博物館に収蔵 葛西選手のジャンプスーツ 丹波市氷上町のミズノアパレル製造

2014.03.09
ニュース丹波市

写真・ラージヒルで銀メダルを獲得した 前面が黄色のスーツ

 ミズノアパレルテクニクス (丹波市氷上町横田、 柳健二社長) が製造した、 ソチオリンピックジャンプの日本代表、 葛西紀明選手 (41) =土屋ホーム=が着用したジャンプスーツが、 スイス、 ローザンヌのオリンピック博物館に収蔵されることになった。 前回、 バンクーバー大会で製造したスピードスケート日本代表のレース用ワンピースに続き、 2大会連続。 「光栄なこと」 と喜んでいる。

 

 ラージヒルで銀メダルを獲得した、 前面が黄色のスーツ。

 国際オリンピック委員会 (IOC) の博物館で、 永久保存される。

 同社は6年ほど前から葛西選手のスーツを手がけており、 今回も五輪用に3本のスーツを供給。 前面が黄色で背面が黒、 袖が黄色で前面が黒 (団体銅メダル時に着用) など、 色と着心地がわずかに異なるものを納め、 葛西選手が3着の中からベストと思ったものを選んだ。

 スーツはソチに送ったほか、 到着遅れなど不測の事態に備え、 調整担当としてソチ入りした城中剛さんと山本紘恵さんらが持参した。

 城中さんは、 ノーマルヒルの競技を現場で観戦。 「各国からの葛西選手への声援がすごかった。 レジェンドはさすがだと思った」 と振り返る。 メダル獲得の歴史的瞬間は、 2人とも別の競技会場の近くにおり、 立ち会うことはなかったが、 城中さんのもとに、 会場にいるミズノのスタッフからすぐに連絡があり、 喜びあったという。

 五輪シーズンの今季は、 ジャンプスーツの改良を、 少ない選手で7型、 多い選手で10型以上繰り返した。 縫製が担当の山本さんは、 五輪用に、 スピードスケートの日本代表用も含め50本ほどは縫ったという。

 2人は、 「メダルを取って頂けると達成感がある」 と言い、 2大会連続の博物館収蔵を 「ありがたいこと」 と喜んでいる。

 今大会、 ノルディック複合 (コンバインド) で銀メダルを獲得した渡部暁斗選手のレース服も同社で製造した。

 

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