畑田選手W杯16位 2日目、日本人3位に 福島大会モーグル女子

2014.03.06
ニュース丹波市

写真・W杯の応援に駆けつけた姉の繭さん(右)と妹の森夢(りむ)さん(左)に挟まれ笑顔の畑田萌香選手=福島県猪苗代町で

 リステルスキーファンタジア (福島県猪苗代町) で3月1、 2の両日行われたFISフリースタイルスキーワールドカップ、 女子モーグルに初出場した畑田萌香さん (福知山成美高スキー部2年) =丹波市青垣町口塩久=が、 2日目のデュアルモーグルで予選を突破し16位に入った。 「初めてのW杯で予選を通過できたことは大きな喜び」 と言い、 合わせて 「課題が見えた。 世界で勝つには、 今以上にがむしゃらにがんばらないといけない」 と気を引き締めている。 次の国際大会は今月末にイタリアで開かれるジュニア世界選手権。 「勝ちに行く」 と、 優勝を目指す。

 全長201メートル、 平均傾斜30度の、 世界一難しいと言われるコース。

 ソチ五輪の金銀銅メダリストがそろって出場。 カナダ、 アメリカ、 日本、 ロシア、 ノルウェー、 イタリアらの五輪代表を含む26人がエントリー。 上村愛子選手 (ソチ五輪4位、 北野建設) が、 予選前の直前練習で棄権、 25人 (うち日本選手7人) で争った。

 初日は8番目に滑り、 スコア16・21の18位で予選落ち。

 2日目は、 24番目に滑り、 スコア16・62をマーク。 初日、 着地で失敗した第2エア、 クロスバックフリップがきれいに決まり、 得意とするエア点を稼ぎ、 決勝進出ラインぎりぎりの16位に入り、 初めてW杯予選を通過した。

 緊張で力を出せないまま、 予選敗退したことで初日は落ち込んだが、 一晩寝て気分を一新。 緊張がなくなり、 わくわくした気持で試合にのぞんだ。 予選でゴールした際、 前日よりいい手応えがあったという。

 日本人では、 ソチ代表の星野純子選手 (リステル)、 ソチ代表の伊藤みき選手の妹、 伊藤さつき選手 (立命館大) と畑田さんの3人が決勝トーナメントへ。

 2人同時に滑り、 勝者が勝ち上がるデュアル。 1回戦の相手は、 バンクーバー金、 ソチ銅メダリストで、 今季ワールドカップ首位のハナ・カーニー選手 (アメリカ)。 畑田さんは、 スタートで出遅れ、 競り合うことなく敗れた。 ハナ選手は優勝、 星野選手は4位、 伊藤選手は15位だった。

  「ゲート式のスタートは2度目で、 開くタイミングが早く、 気持ちの準備ができていなかった。 経験不足が出てしまった」 と反省。

 初めてのW杯。 「観客の多さやたくさんのスポンサーの横断幕、 海外のトップ選手が大勢出たりと、 今まで経験したことがない雰囲気にのまれそうになったが、 のまれずに自分を持って大会にのぞめた。 大会に出場した日本人は、 星野選手以外は、 どっこいどっこいの成績。 早く頭ひとつ抜けれるようにがんばりたい」 と大会を振り返った。

 畑田さんの応援に、 父の幸広さん (49) と、 長女の繭さん (19)、 三女の森夢 (りむ) さん (11) =共にモーグル選手=、 福知山成美高スキー部の選手、 京都府スキー連盟の役員らも駆けつけた。

  「2日目は攻めるいつもの姿勢が感じられた。 W杯に出るだけでもすごいのに、 予選を通過してすごい。 うれしい」 と繭さん。 森夢さんは、 「ターンもエアも2日目の方が良かった。 世界の人が集まって、 いろいろ物語がある大会で、 すごいなと思った。 私もがんばる」 と話した。

 幸広さんは、 「初日の18位から二日目に2つ順位を押し上げてくれたのは、 応援のおかげ。 幸運にも最初の挑戦でW杯予選突破できたことはありがたいこと」 と感激していた。

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 大会結果を踏まえ、 全日本スキー連盟はノルウェーのボスで15、 16日に行われるW杯の派遣選手に畑田さんをリストアップしたが、 同大会の出場は辞退し、 ジュニア世界選手権に集中する。

 

【畑田萌香(はただ・もか)】芦田小、 京都共栄学園中卒、 福知山成美高。 2歳違いの姉、 繭さんと共に小学校5年生から、 飲料メーカーの 「サンガリア」 が長野県白馬村を拠点に開いているジュニア選手育成プロジェクトに参加。 2011年から全日本スキー連盟強化選手。 12年JOCジュニア五輪中学生の部優勝、 13年同大会総合優勝、 同年全日本選手権デュアルモーグル7位。

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