タブレット全小学校に 「XP」全校一斉更新 丹波市

2014.04.13
ニュース丹波市

写真・タブレット型パソコンを使った授業に取り組む三輪小学校の児童たち(昨年11月の公開授業から)

 丹波市は今年度、 小型のタブレット型パソコンを全小学校に配備する。 また、 全小中学校で電子黒板を追加導入するほか、 9日にサポートが終了したパソコン用基本ソフト (OS) ウィンドウズの 「XP」 に代わる、 最新のOS 「8・1」 を搭載したパソコンに一斉更新する。 XP問題に対応するのとあわせ、 ICT (情報通信技術) を活用した学習環境を整備、 充実させる。 夏休みを利用して導入する予定で、 約3億2400万円を予算化した。 市教委は、 「これだけの環境整備は全国的にみても高いレベル」 と話している。

 タブレット型パソコン687台、 電子黒板42台、 OS 「8・1」 搭載のパソコン1764台を購入する。 5月に入札を行い、 市議会6月定例会に業者との契約締結議案を上程する予定。

 タブレット型パソコンを使った授業は、 「ICT絆プロジェクト」 と題して2011―13年度の3カ年、 小川、 三輪両小学校でモデル導入し、 指導方法を研究してきた。

 市教委によると、 電子黒板と併用し、 複数のクラスメートの答え、 考えなどを同時に映し出すなどの機能を使い、 自分の考えと比較したり、 付け加えたりしながら新たな気づきにつながるなど、 「双方向の授業で、 学習意欲が向上した」 と評価。 市内全校に広げることにした。

 電子黒板は、 現状では1校につき1―2台の計43台が導入されているが、 使いたい授業が重なった場合は、 時間割を変更するなどして対応してきた。 今回、 新たに42台が導入されることで、 小学校では学級数に応じて2―5台、 中学校では学年1台の割合まで充実する。

 これらの機器導入とあわせて、 校内無線LANネットワークを構築するほか、 教諭の業務改善や、 児童・生徒の個人データ管理につながる校務支援システムも立ち上げる。 夏休み中に、 市内教諭を対象にタブレット型パソコンを使った授業の研修や実践を行うセミナーなども予定しており、 市教委は、 「先生方が、 どう効果的に使うかを考え、 アイデアが持てるような場にしたい」 としている。

 

 

◆「XP」接続せず

 丹波市教委は、 市内各学校に配備している、 サポートが終了したウィンドウズ 「XP」 を搭載したパソコンは、 新しいパソコンに更新するまでの1学期の間は、 インターネットなど外部と接続しないよう通知している。

 昨年度、 管理職用にOS 「7」 を搭載したパソコンを各校3台ずつ配備した。 調べ学習などで接続が必要な場合は、 その内容を2学期以降に回したり、 OS 「7」 のパソコンを効率的に使うなど、 各学校で工夫してもらう。 もともと外部と接続していないパソコンは継続して使用する。

 なお、 丹波市が所有するパソコン1190台 (学校以外) のうち、 「XP」 は413台で、 いずれも外部と接続していない。 このうち237台は、 住民基本台帳や税システムなど、 もともと外部と接続しないもの。 残る176台は、 6―7月をめどに 「7」 搭載のものに更新する予定。 市は計画的に、 毎年度140―150台を更新している。

 

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