丹波市山南町井原で菌床シイタケ 「サンマッシュ」 の生産などを手がける農業会社 「ファームシップ」 (佐坂太郎社長) が、 このほど徳島県で行われた品評会 (全国サンマッシュ生産協議会主催) で金賞 (23点) に入った。 24回続く品評会で、 丹波市勢の金賞受賞は初めて。 4度目の挑戦での快挙に佐坂社長 (39) は、 「驚いている。 指導頂いた丹波市の先輩方のおかげ」 と感謝している。
品評会には、 佐坂社長の名前で応募。 945点の出品があった。 6個詰めにしたシイタケ3パックについて、 形、 色、 大きさ、 肉厚などが審査された。
品評会は年1度で、 過去4度は賞に入ったことがなく、 初めての入賞が、 最高賞と次点 (各1点) に次ぐ金賞になった。
同社は、 佐坂社長の弟で栽培担当の康太さん (29) を中心に、 出品用のシイタケを厳選。 康太さんは、 「発生がもう一つで、 収穫量が少なかったが、 品評会に向けて力を入れて選別した。 18個の品質をそろえるのが難しかった」 と振り返る。
同社は、 金属加工 「アプレス」 の農業部門を別会社として2009年に農業に参入。 佐坂社長の父、 昭治さん (67) が菌床シイタケ栽培日本一の徳島県出身で、 兄弟や親せきがシイタケ栽培をしていることからシイタケ栽培を始めた。 ハウス2棟 (約340平方メートル) で年間10トンを生産。 丹波市サンマッシュ生産組合に加入し、 技術を磨いている。
佐坂社長は、 「ハウスを増設し、 生産量を1・5倍に増やす。 シイタケは冬の鍋が中心だが、 それ以外にいろんな食べ方を伝え、 年中販売したい」 と言い、 康太さんは、 「見た目も味も良いと言われるシイタケを作りたい」 と抱負を話した。