丹波市は今年度、 7つの小・中学校で、 老朽化に伴う校舎や体育館の大規模改造、 プール改修などに取り組む。 氷上中学校では市内で初めて、 治水対策としてグラウンド周辺を最大で40センチ程度のコンクリートの壁で囲む工事が行われる。 集中豪雨時に雨水を一時的に溜め込み、 河川への放水量を調整するもので、 下流域にある集落の冠水を防ぐ効果も期待される。
今年度に実施する工事は、 小川小学校体育館、 春日部小学校南校舎、 吉見小学校校舎の大規模改造、 竹田小学校、 前山小学校のプール改修、 氷上中学校の校庭貯留施設整備、 青垣中学校の屋外環境整備―。 いずれも夏休みを中心に工事が始まる予定。 全体で約7億2000万円を見込んでいる。
氷上中学校の校庭貯留施設整備は、 校舎側を除く3方 (約370メートル) をコンクリート壁で囲み、 グラウンドに雨水を貯留することで、 減災につなげる。 体育大会や運動部の総体が終わる9月下旬から工事着手する予定。 市施設建築課は、 「効果を見て、 他の学校でも整備するか検討する」 としている。
県の総合治水条例に基づき、 市は学校施設整備の第3次計画 (2013―15年) に盛り込んだ。 県内では県が、 宝塚東高校、 阪神昆陽高校 (伊丹市) で整備したほか、 氷上高校でも予定している。
小川小体育館(1976年築)、 春日部小南校舎 (82年築)、 吉見小校舎 (84年築) はいずれも老朽化に伴い、 内装や外装、 電気設備などの改修を行う。 吉見小では、 エレベーター棟 (11人乗り1基) を新築する。 竹田小プール (65年築)、 前山小プール (66年築) も老朽化に伴い、 水槽やプールサイド、 機械設備を改修するほか、 倉庫などがある付属棟の改築を行う。
青垣中学校では、 統合小学校の位置決定を待って中断していた屋外整備に取り掛かる。 テニスコート4面と、 駐車場 (37台、 うち身障者用2台) を整備する。