篠山市多紀地区の市民グループが40年以上空き家だった同市上筱見の古民家を改修。 4日午前9時半から、 地元の人を中心に内覧会を開き、 食や手作りを通した交流拠点 「新右衛門さんの家」 として活動を開始する。 市民グループ 「ささやま暮らし開き・風味里 (ファミリー)」 代表の加古佳与子さん (48) =上筱見=は 「地域の方、 都市から訪れる方がのびのび、 ゆっくりとした上筱見の雰囲気と、 美しい多紀連山の風景や自然の恵みを感じながら過ごせる場所にしたい」 と話している。
10年前から上筱見で作陶活動をしていた夫の勝己さんや、 3人の子どもたちと一緒に、 3年前京都市から移住してきた加古さん。 自身の家も古民家を改修したもので、 「空き家は改修することで元気になる」 と実感していた加古さんは、 隣にある 「かっこいい新右衛門さんの家をなんとか活用できないか」 と考えていた。
加古さんは1年半前から、 多紀地区の知り合いなどと地元の素材を使って料理し、 食べたり、 都市住民の枝豆狩りを受け入れる市民グループで活動していた。
「みんなが気軽に集える場所を」 と、 所有者などの協力を得たり、 県、 市の空き家改修助成を活用するなどして、 食や手作りを通した交流拠点を計画した。 最後に住んでいた黒田新右衛門さんから、 「新右衛門さんの家」 と名付けた。
畳敷きの和室2部屋と板張りの4部屋があり、 台所は吹き抜けで広くとった。 地域の高齢者が茶話会をしたり、 地元の食材を使った料理や食事の会など食にまつわることや、 集まった人たちの特技を生かしたワークショップ、 ギャラリー、 親子活動などを計画している。