広報紙に議事録掲載 “村の掟”など紹介 春日・山田自治会

2014.07.06
ニュース丹波市

春日町山田自治会の常会議事録と 「ふれあい」 を持つ金川さん=春日町山田で

丹波市春日町山田自治会が毎月発行している自治会広報紙 「ふれあい」 に、 1932年からの同地区常会の議事録の内容が掲載され、 地域の関心を集めている。 広報紙の製作を担当している金川文雄さん (64) が、 自治会内の人に自分が住む地域であった出来事を知ってほしいと、 11年前から掲載を始めた。 金川さんは 「いずれ作るかもしれない 『山田自治会史』 に活用できれば」 と話している。

30年以上前から 「ふれあい」 を発行、 今年7月で276号になる。 基本的に4ページで、 自治会内で行われた行事を写真入りで掲載したり、 イベントの告知、 同自治会に生息する植物などを紹介している。 毎月の常会で、 同自治会の全世帯に配られている。

金川さんは、 公民館主事を務めた2003年から 「ふれあい」 作りを担当。 「議事録を眺める」 というコーナーを設け、 議事録に書かれている内容をスペースが許す限り原文で掲載している。

「当時の生活の様子や、 決まり事が書かれていて興味深い」 と金川さん。 燃料になる雑木を刈るのに入札が行われていたことや、 村の決まり事を破った者には一定期間、 競売権を与えないことなど、 現在にはない“村の掟”も紹介した。 自治会の人からは 「昔はこんなことがあったんだ」 と感心する声も上がっているという。

同地区公民館には、 1932年からの議事録が残されている。 「山田自治会の人が戦時中をどのように過ごしていたかを、 『ふれあい』 で紹介したかった」 と話す金川さん。 あいにく第二次世界大戦が始まった39年から、 終戦を迎えた45年までの議事録はほとんど残っていないが、 若い人に過去を知ってもらいたいと、 戦前や戦時中の議事録も掲載した。

個人名や読めない部分は掲載しないが、 書き間違いと思われる個所は、 書いた人を尊重する意味で、 あえて原文のまま載せている。 金川さんは 「常会の議事録なので、 毎年同じことが書かれている部分が多いが、 書いた人の表現の仕方に個性が出ていて面白い」 と話している。

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