兵庫県丹波市青垣町佐治商店街の空き店舗にカフェが開店した。 空き家活用を通しまちに活気を呼び戻そうと活動する 「佐治倶楽部」 が管理する物件で、 週3日営業する。 近所の人がおしゃべりに集まる 「コミュニティ・カフェ」 になり、 商店街が少しでもにぎやかになればと考えている。
「いしやカフェ」。 店主は、 同店近くの実家に3年前にUターンした柳原香織さん。 祖父が石工で、 地元で 「石屋」 と呼ばれていたことから、 馴染みがあり、 誰が経営しているのかが分かるようにと命名した。 4歳の双子の子育て中で、 火、 水、 木曜日の午前10―午後3時が営業時間。
1人で切り盛りしているため料理まで手が回らず、 コーヒー、 紅茶、 ジュース (各300円) の飲みもののみの提供となる。
商店街に飲食店が少なく、 暑い日も寒い日も、 近所の年配者が立ち話をしているのを見て、 「座ってゆっくり話せるところがあれば」 と考えた。 佐治倶楽部の会員 (年会費3000円) になれば、 「一日いくら」 の格安で自由に物件を使えることを知り、 誰もやる人がいないなら空いた時間に自分が、 と出店を決めた。 佐治倶楽部で営業許可を取り、 柳原さんが、 衛生管理責任者になった。
客席には10人がけの大きなテーブルが1つ。 天板に囲炉裏が切ってあり、 囲炉裏を囲みながら話をするイメージ。
地元青垣の山口匡弘さん、 妹尾栄二さん、 佐治出身で岐阜県土岐市に工房を構える足立貴隆さんを始めとする丹波市の作家らのカップが棚に並んでおり、 好きな作品を選んで飲める。 コーヒー豆も、 市内で焙煎されたものを入れ替えながら使っている。
「料理やお菓子を提供したい人がいれば、 倶楽部に入会してもらい、 一緒に楽しみたい」 と柳原さん。 土間も広く、 野菜などを売る倶楽部会員が出てこないかと、 広がりに期待している。 同物件の利用など、 問い合わせは佐治倶楽部 (0795・86・7078)。