名称「たんば黎明館」に 大手会館リニューアル 4月オープン予定

2015.02.19
ニュース丹波市

4月オープン予定の 「たんば黎明館」 と、 ル・クログループの黒岩さん=兵庫県丹波市柏原町柏原で

兵庫県丹波市柏原町柏原の県指定文化財の建物、 大手会館をリニューアルし、 4月にオープンする予定の施設の名称が、 「たんば黎明館」 と決まった。 黎明は、 「夜明け」 「新しい時代の始まり」 という意味。 高等小学校、 女学校として丹波市の教育に黎明を告げたことや、 今後の地域づくりに黎明をもたらすことを期待して、 同名称にしたという。

同施設は、 明治18年 (1885)、 氷上郡各町村組合立高等小学校の校舎として建てられた。 のちに氷上第一高等小学校に改称。 明治42年 (1909)、 氷上郡立柏原高等女学校 (のちに県立) となった。 近代初等教育施設の建築物としては県内最古の部類に入るという。

創建当時の姿を忠実に復元する形で改修が進められており、 レストランホールやライブラリーカフェ、 カフェスペースなどを整備。 空き家を活用した店舗展開を支援している 「まちづくり柏原」 (荻野吉彦社長) が、 丹波市から指定管理を受けて運営する。

レストランを備えた施設として集客を図るだけでなく、 同施設はもともと教育の場であったことから、 丹波にゆかりのある偉人を顕彰する事業や、 子どもや若者の成長を支援する事業、 女性向けのカリキュラムなどを展開する予定。

木造2階建ての同施設は延べ床面積が約700平方メートル。 柏原総合庁舎側に鉄骨2階建て (延べ床面積約240平方メートル) を増築。 敷地面積は約1600平方で、 庭園整備も進めている。

フランス料理店が出店 大阪のル・クログループ

大阪やフランス・パリで4店舗を展開しているフランス料理店 「ル・クログループ」 が、 たんば黎明館に出店することが決まった。 「靴を脱いでお箸で食べられるフランス料理」 を提供する。 「ル・クロ丹波邸」 との店名で、 4月2日オープン予定。 同社は、 ベストセラー 「日本でいちばん大切にしたい会社」 (坂本光司氏著) の4集目でも取り上げられている人気店。 「ル・クロ」 はフランス語で 「畑」 の意味。

同グループのオーナーシェフ、 黒岩功さん (47) は鹿児島県指宿市出身。 21歳で渡欧し、 三ツ星レストランなどで3年間修業。 2000年、 大阪・西心斎橋で町家を改装した1号店を開き、 一昨年12月にはパリで4号店を開いた。

ル・クロ丹波邸のレストランホールは2つあり、 一つは畳敷き、 もう一つは簡易的な間仕切りで個室空間をつくる。 6人体制で営業。 挙式や披露宴も行う。 同グループの3号店 (大阪・天満橋) であるウェディングレストランでは、 披露宴参加者に多くの選択肢の中から事前に料理を選択してもらい、 すべての参加者にそれぞれの好みの料理を出すという方式を取っており、 丹波邸でもその方式を採りいれる。

黒岩さんは、 「豊富な丹波の食材を、 フランス料理の技法で生かした料理を提供します。 堅苦しいというフランス料理のイメージを払しょくし、 くつろいだ雰囲気で料理を楽しんでもらいたい」 と話している。

親子料理教室、 大人向けの教室、 スイーツ教室なども催す予定。 ランチは1600円から、 ディナーは3900円から。

関連記事