NPO法人ひかみボルゴベネッセレ (横谷二三男理事長) が、 県営住宅 「氷上成松鉄筋」 (氷上町成松) にグループホーム 「ぴあ」 (定員5人、 田中明美管理者) を開設した。 20歳代の男性3人が親元を離れ、 自立に向け新しい生活をスタートさせている。 県営住宅を利用したグループホームは、 丹波、 但馬地域で初めて。
昨年11月に開設。 当初は2人、 今月から新たに1人が入居した。
同法人はワークホーム 「もあ」 (兵庫県丹波市氷上町桟敷) を運営しており、 かねてから利用者らの受け皿となるグループホームの開設をめざしていた。 県障害福祉課を窓口に、 空室がある県営住宅とマッチングさせる事業を利用、 1階で2戸が向かい合わせという同法人の希望に同住宅が合致した。
同課によると、 阪神間で希望が多く、 同法人を含め22法人55戸がグループホームに使われているという (11月時点)。
「ぴあ」 は2戸あり、 居室が3つずつある。 台所と食堂、 風呂、 居間兼宿直室を1戸に集めた。 もう1戸は居室専用。
午前6時半起床、 朝食後、 職場に出勤、 夕方に帰宅し、 夕食をとり、 午後10時消灯の生活リズム。 食事は世話人が作るが、 利用者も手伝う。 洗い物は利用者の仕事。 ごみ出しも入居者自身で行う。 団地の環境美化作業に参加するほか、 ご近所さんと積極的に朝夕のあいさつをするよう心がけている。 夜間は同法人関係者が交代で宿直する。
3人は 「みんなと一緒で家より楽しい」 「ごはんがおいしい」 「3人になり、 にぎやかになった」 などと話していた。
横谷理事長は、 「将来、 親が亡くなった時の自立としてグループホームが究極。 集合住宅で暮らすなか、 入居者のみなさんとのふれあいや自治会活動への参加を通し、 人づきあい、 社会性を身に付ける勉強になるのでは」 と、 開設を喜んでいる。