兵庫県の丹波市自治会長会が自治会活動の参考にしようと、 市内の298自治会長を対象に昨年度実施したアンケート結果がまとまった (261自治会長が回答、 回収率87・6%)。 隣保再編が必要が56・7%、 必要なしが47・5%と回答を二分。 隣保再編が2008年度から昨年度までの間に、 市内全自治会の1割強にあたる32自治会で行われていたことも分かった。
隣保の再編について、 81自治会 (34・3%) が統合が必要な隣保がある、 と回答。 30自治会 (12・7%) は、 全隣保を再編する必要があると答えた。 23自治会 (9・7%) は、 分割が必要な隣保があると回答。 再編の必要なし、 は112自治会だった。
「その他」 と答えた20自治会は、 現在は必要ないが、 「ゆっくり考えないといけない時期」 「今後、 必要性が出てくる」 と近未来の課題とした。 「行事によって2隣保を統合することがある」 「再編は考えていないが、 日役等の行事を変更している」 「以前検討したことがあるが、 利害関係があり、 結論は出なかった」 などの回答も。
昨年度までの7年間で隣保の統合を 「した」 は18自治会。 「分割した」 「全隣保を再編した」 が7自治会ずつあった。
隣保 (組) の戸数について、 どの程度が適当かたずねた質問では、 「10戸」 が45・1%と最多。 次いで 「15戸」 (18・8%)、 「20戸」 (8・9%)、 「12戸」 (7・5%) の順で、 10戸以上は必要との考えが9割以上を占めた。
また、 自治会の再編についてたずねた設問では、 「近くの自治会と合併しもっと大きな範囲で」 が24自治会 (10%) あり、 反対に 「自治会を分割し、 もっと小さな範囲で」 が1自治会あった。 「現状の範囲で良い」 が208自治会 (87%) と、 現時点で自治会再編は必要なしが多数だった。
4分の1強の71自治会長が 「隣保や自治会の再編についての悩みや意見の自由記述」 に回答。 「高齢化が進んだ旧市街地と若者が増えている新興住宅地の住民で意見の食い違いがあり、 融合が課題」 「隣保再編を提案した場合に、 各々の隣保で古くからの付き合いがあり、 反対が多くまとまらない」 「一部にある強い反対を説得できない」 「世代交代が家庭によって異なっていて、 意見交換がしづらい」 「隣保ごとに持山があり、 これを解消しない限り難しい」 「隣保ごとの戸数に違いがあり、 隣保長のサイクル、 公民館、 運動場の掃除など不平等」 「若い後継者が区外で住むケースが多く、 役員選出に苦慮している」 「高齢者が増え、 以前は行えていた親睦行事などができず、 書類の配布だけになっている」 など、 多数の記述があり、 自治会の悩みが浮き彫りになった。
市自治会長会は、 施策立案の材料にと、 市に結果を提供した。