東日本大震災の被災地へボランティアに赴いた経験のある篠山市内の有志が集まり、 市内外で災害が発生した際に復旧支援を行うボランティアグループ 「きずな」 を発足させた。 東北での支援作業を通じて、 それまで面識のなかった市民同士が親交を深めると同時に、 災害の恐ろしさや復旧支援の重要性を認識したことから立ち上げたグループ。 今後、 災害や防災に関する知識を深める研修に取り組むほか、 災害が発生した際には、 市社会福祉協議会と連携して、 いち早くボランティアに向かう。
市内の30歳代から70歳代までの13人。 会社員や行政職員、 農家など、 世代も職種も異なる。
台風や地震、 水害などの自然災害で被害が発生した地域で、 復旧のためのボランティア活動を行うほか、 市内で災害が発生した場合には、 社協が設置する 「災害支援ボランティアセンター」 の運営に協力し、 ボランティアの受け入れや案内などを行う。 また、 メンバーの技術と意識の向上を図る研修会などを開いていく。
メンバー全員が、 2011年3月11日の東日本大震災後、 社協が市からの委託を受けて派遣した 「災害支援市民ボランティア」 に参加し、 東北の被災地を経験。 地震と津波によって甚大な被害を受けた宮城県内に赴き、 土砂の撤去などさまざまなボランティア活動に取り組んだ。
また、 和歌山県那智勝浦町や丹波市の豪雨、 豊岡市の豪雪、 淡路市の地震など、 11年以降も各地で発生した災害現場に、 東日本経験者らが声をかけあって、 社協のボランティア募集に名乗りを上げて赴くなど、 継続した活動に取り組んできた。
ボランティア後、 篠山で定期的に集まって親睦会を催す中、 「災害が起きた時に、 すぐに動ける市民組織が必要ではないか」 という共通認識が生まれたことから、 グループを立ち上げることになった。 グループ名については頭を悩ませたが、 「東北で結んだ絆でグループができた」 という思いから、 「きずな」 とすることにした。