協議継続か休止か 次回会議で表明へ 山南2中学校統合準備委

2015.07.30
ニュース丹波市

 統合中学校の整備場所をめぐり、3年近くこう着状態が続いている山南地域市立中学校統合準備委員会(柳川瀬義輝委員長、36人)が7月27日、15回目の会議を市山南支所で開いた。前回3月の委員会で柳川瀬委員長が示した「山南中央公園(谷川)を前提に協議を継続する」に、上久下、久下、小川の3地区は賛成、和田地区は反対した。柳川瀬委員長は中央公園前提に協議を継続できないなら、準備委員会を休止せざるを得ないと提起。次回会議で改めて、協議継続か委員会の休止かそれぞれの意思表明をすることで閉会した。4地区とも協議の休止は望んでおらず、和田の譲歩の有無が焦点になる。

 和田の委員は、通学距離や望ましい学校立地の環境について文部科学省の指針や手引き、市の都市計画マスタープランなどを根拠に中央公園案に反対。井原周辺とするこれまでの案を主張した。

 柳川瀬委員長は「山南中央公園で決定でなく、前提として、通学バスや教室にエアコンを付けるなど、中身を検討していく。それで折り合わなかったら、中央公園案は白紙撤回する」と述べ、「和田のみなさんどうですか。合意形成が得られないのなら休止しかないのでは」と和田の委員に譲歩の余地がないかたずねた。和田の委員は「この場では回答できない。持ち帰り協議する」と引き取った。

 市教委が、井原周辺案は不適当とする根拠の一つにしている農振除外手続きの困難さに関し、和田地区はわずかでも可能性があるなら、除外申請をする努力を求めたが、小田繁雄教育長は「ほぼ可能性がないなかで、(農振除外に向けた手続きを進めるという)責任ある判断はできない」と述べた。その上で「準備委員会の結論は教育委員会として受ける。尊重はするが、やりますとは言えない」と答えた。また、「スクールバスなど交通手段が確保できた場合はおおむね1時間以内」とする文科省の新しい通学に関する考え方を示し理解を求めた。

 

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