若松の産地、兵庫県丹波市山南町坂尻地区で、正月用若松の出荷がピークを迎えた。10月末から刈り取りが始まり、各農家は助っ人のアルバイトスタッフととともに、連日作業に励んでいる。
種まきから4年目、畑に定植してから3年目の松を出荷。余分な枝や葉を落とし、大きさを選別して100本ずつの束にする。各農家の水槽に出荷まで保管されており、切りそろえられた緑色の松が整然と並んでいる。
山南町花卉園芸組合坂尻支部の広瀬正純支部長(64)=同町坂尻=は「出荷まで4年かかるため、雨の被害などで近年作りにくくなっているが、がんばって特産を維持していきたい。各家庭で正月には松を飾り、日本の技でお客さんのおもてなしをしてもらえれば」と話していた。