空き家活用を通して地域活性化をはかっている「佐治倶楽部」(足立成人会長)が、新たに兵庫県丹波市青垣町佐治の漆喰壁の旧商家の風情をたたえる空き家の再生に取り組む。内閣府の地方創生の交付金を受け、地域に仕事をつくり、地域課題を解決する場所にする計画。反物屋、県会議長の衣川退蔵氏、青垣診療所長を努めた昇氏親子の自宅として使われてきた重厚な建物で、地域活性化の拠点にしたい意向。3月20日にお披露目会を開く。
佐治の街道筋に面して立つ「衣川邸」。所有者と賃貸契約を結んだ。建築年度は明らかではないが、建物の様式から昭和に入ってからと見られる。木造瓦ぶき2階建てで、延床面積181平方メートル。1階に7室、2階に2室あり、広い土間を持つ。
交付金1424万8000円を受け、半額を改修の材料費に充てる。工事は地元職人に発注しているほか、佐治で活動している関西大学の学生らが床板を張る作業を担う。
佐治倶楽部で「衣川邸を考える部会」(仮称)をつくり、活用方法を検討。案の一つとして、レンタルキッチンスタジオを作る案や、広い土間を生かして屋内に物販ができる屋台を設けることなどを話し合っている。