兵庫県篠山市倉本の山際を流れる宮田川でゲンジボタルの乱舞が見られる。3日、夕闇迫る午後7時50分ごろから徐々に光り始め、同8時半ごろ最高潮に。おびただしい数のホタルが川面や木々のこずえを縦横無尽に飛び回り、淡い黄緑色の軌跡を川辺に描いていた。
「30年ほど前だったか、ホタル狩りの見物客を乗せた観光バスが乗り付けていた時代もあった」と懐かしむ住民たち。同集落では、この季節のかつてのにぎわいを復活させ、村の活性化につなげようと、ホタルが生息しやすい環境づくりに取り組んでいる。川の水際の草刈りを控えているほか、見物しやすいようにと、人が通る個所は草刈りをし、看板を設置してホタルの見物ポイントへと案内している。
同集落の住民によると、今年のゲンジボタルの出現は例年に比べ1週間ほど早く、5月22日ごろから飛び始めた。その数は昨年より多いという。6月半ばごろまで見られそう。