「八上城跡に句碑を」名刺に句を残す 作家の新田次郎

2016.07.21
ニュース丹波篠山市

 兵庫県篠山市の高城山にある国指定史跡、八上城跡に、八上城を題材にした小説「明智光秀の母」を執筆した作家、新田次郎の句碑を建立しようと、関係する市民が同市教育委員会に要望書を提出するなど、気運の醸成に取り組んでいる。市民らは「より多くの人に八上城の歴史に触れてもらうために句碑を設置して、登山者にも親しんでもらえれば」と期待している。

 元篠山町職員の小山剛久さん(75)=東岡屋=は1969年4月、新田氏から依頼を受けて八上城跡を案内。その際、篠山市街地や篠山城跡を望む二の丸跡に着いたところで、新田氏が「あのあたり 日置の庄や 春霞」と、詠んだ句を自身の名刺にしたため、小山さんに贈った。

 当時、小山さんは観光部門の部署に配属され、八上城跡の案内看板などを設置する業務にたずさわっていたこともあり、案内役に抜擢された。新田氏は篠山小学校を会場に行われた文化講演会の講師として訪れていた。

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