JA丹波ささやまが運営する「味土里館」(兵庫県篠山市東吹)が、篠山市内産の牛肉の一部を少なくとも昨年1年間と今年8月末まで、篠山市産以外の県産牛を篠山産と偽装して販売していたことが9月30日、わかった。
同JAによると、同施設では基本的に1頭買いし、すべてを「丹波篠山牛」として対面販売している。しかし、2015年度に仕入れた16のうち3、今年8月末まででは5のうち1については、但馬や淡路などで肥育されたものだった。価格的には丹波篠山牛と大きな差があるものではなく、「品質も同等」としている。
2006年の同施設開館以来、精肉部門を担当してきた男性契約職員が、需要が集中する時期に品切れを出さないことや、部分的に購入できる他地域産の肉を購入することで在庫を抱えることを避けるために行っていた。職員はJAの聴取に対し、「産地の偽装は4、5年前から行っていた」と話しているという。