「相撲甚句堪能して」 4月、篠山で教室開講

2017.01.19
ニュース丹波篠山市

こんだ薬師温泉の来館者を前に、相撲甚句を上演する大阪相撲甚句会のメンバー(中央が花井さん)=兵庫県篠山市今田町今田新田で

一般社団法人「大阪相撲甚句会」(大阪市、田村正義代表理事)が、正会員の花井悟さん(73)=兵庫県篠山市今田町下立杭=の呼びかけで、4月から四季の森生涯学習センター(同市網掛)で「篠山相撲甚句健康教室」を開講する。相撲甚句は、花相撲や巡業相撲の際、力士が土俵上で歌う七五調の唄で、江戸時代から伝わる伝統芸能。毎月2回、日曜日の午後6―8時に開く計画で、メンバーたちは「哀愁、ユーモア、人情味にあふれる相撲甚句の世界を堪能しませんか」と入会を呼びかけている。3月12、26日午後6時から、同センターで説明会を開く。花井さん(090・9056・7334)。

花井さんは昨年3月に入会。月2回、大阪まで通い、声に磨きをかけている。若いころは、居合道、空手道、杖道に、いずれも有段者となるほど武道に打ち込み、心身を鍛えた。高齢となった今、家では話し相手がいない独り身のため、声を発することがめっきり減ったという。すると、次第にろれつが回らなくなり、話しづらくなってきたことに危機感を持ち、「相撲ファンで、以前から甚句には興味があった」と門をたたいた。

入会して1年も経たないが、「効果はてきめん。腹式呼吸でおなかの底から声を出し、立って歌うので健康にもいい。仲間もできた。まさに“舌”好調」とにっこり。「声を出すことは心にも体にも良いことを実感している。甚句を通して、外に出掛けて、人と出会うきっかけにしてもらえたら」と、篠山での教室開講を提案した。

大阪相撲甚句会は、2010年に設立。現在、60―80歳代の21人(男15人、女6人)が所属し、高齢者施設を訪問したり、地域の発表の場に出演するなど、精力的に活動している。日本相撲甚句会(東京・墨田区)を本部に、全国40カ所で甚句会がつくられている。

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