マンホールで人を呼び込め!?―。兵庫県篠山市は8月1日から、市内で使用されているマンホールのふたのデザインを図柄にした名刺大の「マンホールカード」を発行し、希望者への無料配布を始める。マンホールカードは、全国各地の自治体がご当地ならではのカードを発行しており、現地に行かないと手に入らないという希少さからブームになりつつあるという。市上下水道部は、「マンホールカードにはファンが多い。カードを目的に篠山を訪れてもらい、日本遺産のまちのことを知ってもらう機会につながれば」と期待している。
篠山市第1弾となるマンホールカードは、旧篠山町時代に作られたもので、篠山城跡、町木のマツ、町花のササユリがあしらわれている。ふたの設置位置を示す座標データのほか、裏面にはデザインの由来やまちのPR文を掲載している。
県内では神戸市、尼崎市、姫路市に続いて4番目の発行。篠山市と同時に伊丹市も発行する。
マンホールカードは、国土交通省や下水道関連団体でつくる「下水道広報プラットホーム(GKP)」が企画。昨年4月から全国の自治体でご当地カードの発行が開始されると愛好家を中心に話題となり、現在、191自治体、222種類のカードが誕生している。
「下水道処理に親しみを持ってもらう」ことが大きな目的だが、発行する市区町村の窓口などに出向かないともらえないため、市外のコレクターを呼び込む材料にもなっている。市内にあるふたの図柄は全9種類あるため、今後、全種類を発行できるよう、GKPに申請を続けるという。
今回の発行枚数は4000枚。市役所本庁舎2階の上下水道部下水道課窓口で、1人1枚のみ手渡す。事前予約や郵送での配布は行わない。
同課(TEL079・552・5062)。