兵庫県の丹波市新庁舎の構想づくりに着手する意向を示している谷口進一丹波市長は10月17日の市議会総務常任委員会で、新庁舎の建設候補地を6案示すと共に、オープンは最短で2024(平成36)年度とするスケジュールを議論の叩き台として示した。谷口市長は「現状は支障があるので、私としては建てたい思い。議会や市民の意見を聞き、慎重に進めたい」と述べた。支所機能は縮小する方向で検討するほか、空き庁舎になる既存庁舎の活用も検討するとした。
昨年度、辻前市長在任時にできた庁内の庁舎検討委員会(委員長=西山茂己政策担当部長)が「確保できる可能性のある場所」としたものを引用する形で候補地を紹介。谷口市長は「位置は全くの白紙。どこにも一長一短ある」と説明。必要な敷地面積は「建て方にもよるが2・5から3ヘクタール」と述べた。
6候補地中5候補地は、県・市の土地。丹波年輪の里(柏原町田路)周辺が「面積ゼロ」なのは、現況が個人の農地のため。
2024年度開所が「最速」と示したスケジュールは、「真剣に取り組んでも、これぐらい時間がかかる大仕事」と説明。着手が遅れれば完成が遅れることを示した。
庁舎整備検討上の課題として▽数十億円が必要な財源(基金残高は今年度見込みで約11億2500万円)▽支所のあり方(一部機能を除き、本所に集約)▽既存庁舎の利活用(民間ノウハウを活用しながら検討)▽公共交通網の整備―を挙げた。