兵庫県丹波市氷上町新郷の上市場観音堂で2月11日、「千手観音菩薩三十三年ご開帳大法要」が営まれ、地元上市場の住民や参拝客が、1985年以来、33年ぶりに開帳された金色に輝く本尊の千手観音像に手を合わせ、健康や家内安全などを祈願した。
僧侶による読経が続く中、鷲住寺の細谷琢郎住職がうやうやしく朱色の扉を開けた。参拝客は、焼香時に逗子の中で金色に輝く千住観音を間近に見、静かに手を合わせた。
近くに住む83歳の女性は、ご開帳に参加するのが3回目。「ありがたく、もったいない。この観音さんはご利益があるので信仰を集めています」と言い、赤木昂雅君(16)は「初めて見たけれど、すごくきれいで感動した」と感想を話した。
上市場の24戸で守っており、今年の年当番は、御川善久さん。年2回の大祭のほか、女性たちが毎月お参りし、お経をあげている。
大祭責任者の大西敏幸さん(73)は「少ない戸数で守っているので準備は大変だったけれど、無事ご開帳ができ、肩の荷が降りた」と笑顔だった。