ジャガイモ「丹波の赤じゃが」の特産化をめざし、生産と加工品開発に力を入れている兵庫県篠山市真南条(まなんじょう)の農事組合法人「真南条営農組合農産販売加工部」は、赤じゃが商品の一つ、ポテトチップスの袋のラベルに同地区のPRにつながるひと工夫を加え、さらにおいしさをアップさせた、リニューアル版「赤じゃがポテトチップ」の販売を始めた。
袋についている縦約15センチ、横約10センチのラベルを広げるとA4判の地域情報紙「真南条だより」となる。「赤じゃがとは」や、同地区では土と水にやさしい農業を行っていることなどを紹介している。中身は、試作を重ね、赤じゃがのさっぱりとした甘みを生かした、うす塩味に改良した。
「丹波の赤じゃが」は、2007年から同組合と神戸大学大学院農学研究科が共同で開発を進めてきたジャガイモの品種「ネオデリシャス」の新ブランド。表皮は抗酸化ポリフェノールの一種「アントシアニン」を多く含んでいるため赤色で、中身は抗酸化作用のある「カロテノイド」を含むため黄色い。ほくほくとした食感と、栗のような甘みが特徴という。
3月下旬と8月下旬の年2回、植え付けができ、ポテトチップスに加工しているのは3月に植え付け7月に収穫したイモだけ。8月に植え付け12月に収穫したイモは、でんぷん質が多いためポテトチップスへの加工には向かないという。
「赤じゃがポテトチップ」は65グラム入り。同組合では税込み200円(同市真南条上)で、特産館ささやま(同市黒岡)では280円で販売している。