高級和菓子に使われる栗の最高級品として知られる丹波栗の出来を競う、兵庫県と京都府の6市1町の「丹波くり(丹波栗)広域品評会」で入賞した栗のセリが8日、柏原町内であり、最高賞の近畿農政局長賞の栗1・1キロが5万5000円で落札された。1粒あたり1964円と、「高級栗の最高品」にふさわしい値段がついた。
山南町小野尻の有田富男さんが生産した高級品種「銀寄」。1粒重量が38―42グラムある。
落札したのは、東京都文京区本郷に「丹波風土 東京春日店」を持つ菓子製造販売「やながわ」(本社市春日町野上野)の柳川拓三社長。同栗のセリは1万円からスタート。瞬く間に「2万円」「3万円」「5万円」と値が上がった。
柳川社長は「豪雨に日照りに台風と、非常に栽培が難しいなか、こんなに立派な丹波栗を作られた生産者に敬意を表したい。東京の店に展示し、丹波栗の素晴らしさを発信したい」と笑顔で話した。
「柏原藩織田まつりとうまいもんフェスタ」「たんばルシェ」の一イベントとしてJA丹波ひかみが企画。セリを見物していた市内の会社員男性(59)は「大きさに驚き、落札価格とで二度びっくり」と話していた。
10点が競られ、1万円を超える栗が4点出た。最低が5500円だった。同JAの今年の販売価格はキロ1400円程度。