兵庫県内各地で15日から狩猟が解禁された。猪肉を使ったジビエ料理で、郷土料理でもある「ボタン鍋」の季節を迎える同県篠山市では、早朝より猟師が山へ入り、イノシシを追った。
ボタン鍋は薄くスライスした猪肉を牡丹の花のように盛りつけることが名前の由来。同市の冬の風物詩として知られている。
同市今田町の山中では、狩猟歴45年の猟師が80キロ近いオスのイノシシを仕留め、初日から気持ちを高ぶらせた。「今田ではシカよりもイノシシの被害が深刻だ。初日から脂の乗った巨漢を仕留めることができ、幸先がいい」と話し、獣害対策と郷土料理の食材という”一石二鳥”を喜んだ。
同市住山で狩猟肉を扱うジビエ専門店「山大(やまだい)」の店主、西村大二郎さんは、「今年は寒くなるのが遅れている分、イノシシの脂の乗りも若干遅れ気味。しかし、これからがシーズン本番なので十分に期待できる」と話している。
狩猟期間はイノシシとシカが3月15日まで、一昨年から狩猟が解禁されたクマは12月14日まで。