兵庫県篠山市の篠山東雲(しののめ)高校の城永悠里さん(3年)が、このほど鹿児島県で行われた「日本学校農業クラブ全国大会」の家畜審査競技で優秀賞を受賞した。同競技には全国から89人が出場。選択授業で畜産を学ぶ城永さんは、畜産の専門科がある“強豪校”の生徒の中に食い込む健闘を見せた。7月の県大会で最優秀賞を受賞。県代表として全国大会に臨んだ。
家畜審査競技は、肝属家畜市場で行われた。並べられた4頭の牛を見たり、触ったりしながら、制限時間20分以内に顔つきや体のバランスなどを総合的に判断し、理想的な体型に近いものから順位付けをしていく。腹や顔つきなど部位別に順位をつける問題も3問課された。
城永さんは、授業で畜産を学んでおり、力試しのつもりで県大会に出場し、最優秀賞を受賞。全国大会に向けて但馬地域の農家などの協力を得て、プロの目線を教えてもらいながら100頭以上の但馬牛を見て、目を鍛えた。
ただ、全国大会本番は、但馬牛よりさらに大きな鹿児島牛。直前に配布された教本を読み込み、これまでに教えてもらったことも思い出しながら競技に臨んだ。「背中の線とお腹の線が平行な牛がよいと聞いていたので、その点をしっかり見た」と城永さん。「どれもよい牛ばかりで、違いは少しだけ。最後は直観に頼った」と笑顔。「まさか自分が賞に入るとは思っていなかったのでびっくりした」と喜びを語っていた。