5月5日の「端午の節句」を前に、兵庫県篠山市西町の熊谷満さん(72)宅の玄関先に、一足早く巨大な鯉のぼり(真鯉)がお目見えし、地域住民や観光客らが「大きいなぁ」と目を丸くしている。
サイズは全長約10メートル、幅約1・5メートル。熊谷さんが市内の知人から譲り受けたもので、鯉のぼりが入っていた柳行李(やなぎごおり)には「明治23年」と書かれていたという。
鯉のぼりは江戸時代に武家で始まった風習で、子どもの出世と健康を願うもの。柳行李に入っていたのは真鯉のみで、かつては真鯉のみを揚げるものだった歴史を伝えている。
譲り受けたものの、その巨大さから揚げる場所がなかったため、間口が広い玄関先につるしたという熊谷さん。まるでのれんのようになっているが、「少しでも地域の話題になればと。季節感の演出にもなりますので」とほほ笑んでいる。
連休明けまでは飾るそう。