兵庫県丹波市柏原町の運送業、石見サービス(川口浩樹社長)がこのほど、近くの取引先の企業で、初めてとなる「社内トラック技能大会」を開いた。県、全国へと続くコンテストの社内選考会を兼ねたもので、同社のドライバー11人が7トン車で所定のコースを走ったほか、乗車前の安全点検、交通法規の知識などを競った。
全日本トラック協会、兵庫県トラック協会が主催するコンテスト。加盟社の任意参加で、同社はこれまで希望する社員の「手挙げ」方式でコンスタントに出場を続けてきた。2年前には、土元宏訓輸送課長(45)が、トレーラー部門で県1位になり、全国大会に出場するなど優秀な成績を収めている。
今回の社内大会では、希望者だけでなく、ドライバー全員で取り組むことで、自覚と誇り、安全意識の高揚と交通事故防止につなげようと、初めて選考会を開いた。
本番さながらの緊張感をと、社外から招いた審査員を助手席に乗せ、金づちを使ってタイヤのナットの締め付け具合や、タイヤの摩耗、亀裂などを制限時間内に点検した後、スラロームや幅寄せなどの技能、道路表示に関する学科試験に挑んだ。
採点の結果、吉武泰樹さん(49)、亀井健司さん(40)が代表に選ばれ、別枠出場の井上佑樹さん(37)と合わせ3人が7月20日に開かれる県大会に挑むことになった。
辻敏宏専務は「緊張感がある大会ができた。県大会では普段やっていることしかできないので、日常の積み重ねが大切。心に余裕を持った運転を」と激励した。
トレーラー部門に出場する井上さんは「土元さんのように、全国に進めるようがんばりたい」と意欲を語っていた。