ローカルな話題で「発見」を
地域FM「805たんば」で、自身が企画した4番組でナビゲーターを務める。ラジオネームは「こてつ」。丹波で暮らす人に地域の良さをインタビューする「丹波で暮らそう」、丹波にゆかりがある人らに登場してもらう「こてつワールド」などで、明るい語り口調でリスナーを独特の世界に引き込む。「最近は、しゃべりが上手になったねと言われます」と笑う。
国鉄や携帯電話の通信会社に勤務したほか、高校の臨時講師を務めたこともあるなど異色の経歴を持つ。篠山産業高校電気科でも教壇に立ったことがあり、今春からは北はりま特別支援学校(多可町)の中学部で臨時講師として理科を教えている。
国鉄に勤務していたとき、電気通信を担う部署に配属され、業務用の無線従事者資格を取得。この資格を持っていたことで、地域ラジオの立ち上げを検討していた知人に誘われ、「805」開局に向け、早くから関わった。
丹波市内の3カ所に設置したアンテナを含め、「805」の電気設備全般の管理も担っている。台風が来た際には、他のスタッフとともにスタジオに泊まり込み、警報が解除されるまで災害情報を伝え続けている。
本番中、出演者の「人柄」が伝わるような質問を心掛けているという。「近所の人でも知らないような『横顔』を伝えたい」と言い、「リスナーにローカルな話題を届けられることと、人材の発見が地域ラジオの何よりの魅力。普段の何気ない会話では生まれない“発見”もある」と語る。
ゆくゆくは、性教育番組を持ちたいという。「LGBT(性的少数者)なども取り上げたい。子どもたちに正しい教育ができれば」。61歳。