120年ぶり?に花開く 「クロチク」珍しい竹の開花

2019.06.04
ニュース丹波市地域自然

山口さん宅で開花したクロチク=2019年5月27日午前10時47分、兵庫県丹波市氷上町上新庄で

開花は120年ぶり?―。兵庫県丹波市氷上町の元中学理科教師、山口直樹さんが5月25日、自宅に生えているクロチクに花が咲いているのを見つけた。竹の開花は、品種によって60―120年程度に1度と言われるほど珍しいという。「花が咲くと竹は種を残し枯れると言われている。枯れていくようすを観察したい」と話す。

母屋から書斎に向かう際に何気なく目をやると、稲穂のような花が咲いていた。見つけた日は猛烈な暑さとなった5月25日だが、「花の様子からしてもう少し前から咲いていたのでは」と山口さんは推察している。

子どもの頃に近所の竹林で、クロチクではない別品種の竹の花を見たことがあり、竹の花を見るのは、半世紀以上ぶり2度目。その竹林は枯れ、長い時間をかけて再生したのを覚えている。

クロチクは父の武男さんが40年以上前に植えたもの。「たけお、の名の通りタケ好きで、自宅周りに多くの品種を残した。本数が少ないクロチクが枯れてしまうのは、少し惜しい気もする」と笑っていた。

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