プロ野球ウエスタンリーグ公式戦「阪神タイガース対福岡ソフトバンクホークス」が6月2日、兵庫県丹波市春日町の春日スタジアムで開かれた。同市内の有志でつくるプロ野球ウエスタンリーグ誘致実行委員会(山内佳子委員長)の主催。同スタジアムでは、2016年まで21年連続でウエスタン戦が開かれていたが、17年シーズンから途絶えていたため、3年ぶりの“復活”。バックスタンドの前売り券が完売する盛況ぶりで、市内外から2100人ほどが詰めかけた。試合は5―1で阪神が勝ち、来場者は選手の華麗なプレーに歓声をあげた。
阪神・原口、特大の3ランで1軍へ
同スタジアムのウエスタン戦は、1996年に竣工した同スタジアムの振興を目的に、オリックス・ブルーウェーブ(現バファローズ)のホームゲームとして開催されたのが始まり。2017年シーズンから同チームが2軍の拠点施設を神戸市から大阪市舞洲地区に移転したのに伴い、同年以降は途絶えていた。
3年ぶりの開催をと、有志らで誘致を企画。つながりがあった阪神の吉田義男元監督に相談し、同球団に掛け合ってもらった。これを機に実行委員会を組織し、同球団との打ち合わせを重ねて誘致が決まった。
この日、プレイボールに先立ち、山内委員長が「一言では語りつくせない、さまざまな人の尽力とご縁により、今日を迎えることができました。感激、感謝で胸がいっぱいです」とあいさつ。吉田元監督は「今のプロ野球界が隆盛を極めるには、地方自治体との関係がないと絶対にできない。今年から阪神タイガースは丹波市と関係ができました」と語った。
試合は、阪神の先発・秋山拓巳が8回を投げ1失点の好投。打線では、大腸がんからの完全復活をめざす原口文仁が4番に座り、3回に左翼場外に消える3ランを放った。原口は翌日、1軍に昇格。さっそく4日のロッテ戦に代打で出場し、ヒットを放つ活躍につながった。