兵庫県丹波市島町鴨庄地区で開かれている夏の風物詩「案山子(かかし)まつり」のかかし51体が、台風10号の接近によって一旦撤去され、台風が過ぎた16日から再設置が進んでいる。出品者たちは「設置と撤去は一度にしてほしい」と苦笑い。汗だくになりながら二度目の設営に励んでいる。祭りは、23日まで。
11日までに同地区の住民らが趣向を凝らして制作したかかし51体が、農道約340メートルにずらりと並んだ。実行委員会は、「稲を守るかかしが風で飛び、稲を倒しては話にならない」と台風が接近した14日午後に一旦撤去を要請、全てが撤去された。
かかしの中には、来年開幕の東京オリンピック・パラリンピックのマスコットキャラクター「ミライトワ」や、アメリカのプロバスケットボールチーム「ワシントン・ウィザーズ」で活躍中の八村塁選手、「令和おじさん」として知名度を高めた菅義偉官房長官、福知山動物園(京都府福知山市)から逃げ出した騒ぎのあったニホンザル「みわ」と、イノシシ「ウリ坊」などのかかしがある。
八村塁選手の説明板には、「ぼくが田んぼを害獣から守ります」と書かれていたり、「老後2000万円問題」で物議をかもした麻生太郎財務大臣をモチーフに「早くためろよ」の吹き出し付きの風刺のきいた作品もある。