「秋季近畿地区高校野球大会」の準々決勝が27日、佐藤薬品スタジアム(奈良県橿原市)で行われ、明石商業(兵庫2位)が3―4で大阪桐蔭(大阪1位)に敗れた。明石商業エースで兵庫県丹波篠山市立篠山東中出身の中森俊介投手(2年)は強力打線から8三振を奪うなど力投を見せたが、要所で踏ん張り切れなかった。
明石商は1回表に先制、2回表に2点の適時打を放ち、有利に試合を運んだが、3回裏、2死無塁から死球とヒットで1、2塁に。大阪桐蔭3番・西野力也君(2年)に2ボールからの3球目、「低めを狙った」(中森投手)というストレートが高めに浮き、右翼スタンドに運ばれ、同点に。6回裏、2死2、3塁から「ショートバウンドでもいいのでボール球を振らしたい」(同)と投げた低めのチェンジアップが暴投となり、逆転された。
中森投手は「今年のセンバツの東邦(愛知)戦でも、死球から本塁打を打たれた。私生活から自分の意識を変えていかないといけない。9回通して低めに投げられる体力をつけたい」と話した。
狭間善徳監督(55)は「直球は力があったが、バランスが良くなかった。狭い球場だから低めに投げていけ、と指示したが、低めに低めにと思うと高めにいってしまうもの」とエースをねぎらった。
同大会は来春のセンバツ出場校を決める参考資料となり、近畿地区の出場枠は「6」。明石商業は4季連続の甲子園出場が有力になる4強に進めなかった。