元AKB48の前田敦子さんが主演し、大阪府茨木市の市制70周年記念事業として同市全面協力のもと制作された映画「葬式の名人」。現在公開中の話題作のワンシーンに、兵庫県丹波市の陶芸家・芥川清さん(57)、啓子さん(62)夫妻の陶芸作品が登場する。
同映画は、茨木市で少年時代を送った小説家・川端康成の短編小説をモチーフにしたもので、人気俳優の高良健吾さんらも出演する。
卒業から10年たったある日、母校・茨木高校を突然訪れ、突然亡くなったクラスメート。かつての親友を失い、悲しみで集まった同級生たちは、ひょんなことから母校で、自分たちでお通夜をすることになる―というストーリー。
夫妻の作品は、直径20センチほどの陶器の壁掛け時計盤。映画の冒頭部分、前田さんと息子が生活するアパートでのシーンに登場する。
子どもが手作りしたという設定で、「ろくろ」で作ると表面が美しくなりすぎるため、芥川さんが手で形をこしらえ素焼きした。啓子さんが絵付けを担当し、野球のボールをモチーフにした時計盤に仕上げた。
同映画にかかわる小道具の担当者が知り合いで、制作の依頼があった。
夫妻は「子どもっぽさを出すのに苦労した。映画は展開がおもしろく、ぜひ観てもらえれば」と話している。